あなたは読譜は得意ですか?

ギタリストならば一度は経験したであろう読譜の苦手意識。
他の楽器の方にはなかなか理解されないですよね。

どんなに指が動いても、
楽譜を渡された途端に素人になってしまう。

人によっては、

「え?  楽譜読めないの?」

なんて苦いこと言われるような経験もギタリストならではなのかもしれません。

では、何故理解されないのでしょう?
そして、何故ギタリストのみがこんなに読譜が苦手なのでしょう?

それを考察する為に、

ギタリストが何故そんなに五線譜に弱いのかを、
なぜピアニストはこんなに五線譜に強いのか

その観点から検証してみます。

それでは早速いってみましょう。

▪️なぜピアニストはこんなに五線譜に強いのか?

目次

五線譜のどこの音でもいいので音符を思い描いてみましょう。
何音符でもいいですよ。

そしてその音の位置を鍵盤上で探してみてください。

どうですか?

ありましたね。
他の場所にもありますか?

ありませんね。

つまり、そもそも五線譜というものは
ピアノの鍵盤の位置を示しているとも考えることが出来ます。
(もちろんそれだけではありませんが。)

ギターにも同じような楽譜がありますよね?
単純に弾く場所を指し示す判りやすい楽譜が。

そうです。

タブ譜です。

楽器を弾く音を単純に指し示しているという観点から見ると、
タブ譜(タブラチュア)と言われるあの楽譜は
ピアノにとっての五線譜となんら変わらないのです。

タブ譜を見ながら、ピアノを弾けますか?
難しいですよね(笑)

何故難しいか。

え?
この話がそんなに重要かって?

そろそろ本題の

ギタリストが何故そんなに五線譜に弱いのか

に繋がっていきますので、
もう少し付き合ってください。

この記事を見ている方なら、
読譜に関して、もう既に他の記事もご覧になっているでしょうから。
別の視点で見ることで、捉え方が変わる可能性があると思いますし、
あなたもそれを探していると思うので。

改めまして、何故タブ譜を見ながらピアノを弾くのが難しいのか?

じつはその難しさこそが、五線譜に全く馴染みのないギタリストにとっての
読譜の難しさそのものです。

いや、それは違うだろって?

そうでしょうか?
これから検証してみます。

▪️何故タブ譜を見ながらピアノを弾くのが難しいのか?

先ほど述べましたように、
そもそも五線譜というものは
ピアノ鍵盤の位置を示しているとも考えることが出来ます。
タブ譜はどこもピアノ鍵盤の位置を指し示していません。
六線譜数字が書いてあるだけですから。

このタブ譜を見てピアノを弾く為に必要な作業は、
その数字が何という音なのかを把握する作業になります。

つまりは、一旦ドレミに変換するわけです。

そしてようやく弾くことが。。。

ちょっと待ってください。この数字を変換したドレミ。
鍵盤上のどの位置のドレミか判りますか?

鍵盤上でのそのドレミの位置を把握して、
ようやく一つの数字においての鍵盤の位置がわかります。

ではそのまま今度は今の検証をそのまま

ピアノ →ギター
数字    →音符
タブ譜   →五線譜
鍵盤       →指板

と各々の単語を置き換えてみます。
(文章はそのままです。単語のみ変換します)

▪️何故五線譜を見ながらギターを弾くのが難しいのか?

そもそもタブ譜というものは
ギター指板の位置を示しているとも考えることが出来ます。
五線譜はどこもギター指板の位置を指し示していません。
五線譜音符が書いてあるだけですから。

この五線譜を見てギターを弾く為に必要な作業は、
その音符が何という音なのかを把握する作業になります。

つまりは、一旦ドレミに変換するわけです。

そしてようやく弾くことが。。。

ちょっと待ってください。この音符を変換したドレミ。
指板上のどの位置のドレミか判りますか?

指板上でのそのドレミの位置を把握して、
ようやく一つの音符においての指板の位置がわかります。

どうですか。

見事にギターにおける読譜の難しさそのものになっていませんか?

ギタリストにとって五線譜を読むことは、
これだけ難しい作業なのです。

また、この観点から見ると、ベースも同じ難しさを持っています。

うん。それで?

そんなあなたの声が聞こえてきますが、
これらを踏まえた上で次回は、
ギタリストがピアニストのように譜面を読むにはどうしたらよいかを
検証していきます。

それでは次回。

→ 読譜講座 第2回