Diatonic Chordの機能(minor Key)

目次

minor key では3種類のScaleによって、各々異なったDiatonic Chordsが形成され、各Scaleで若干の差異が生じます。

minor Diatonic Chords

a)C natural minor scale chords

スクリーンショット 2016-05-07 18.58.49

※natural minor に於ける属音上の和音は、そのscaleの構成音よりminor 7th chord となるが、Functionとしては Dominant機能と分類される。

b)C harmonic minor scale chords

スクリーンショット 2016-05-07 18.42.54

c)C melodic minor scale chords

スクリーンショット 2016-05-07 17.06.39

Sub-dominant minor

minor scale上に現れ、Sub-dominant機能をもつchordのうち、scale上の第6音がFlatしている(Tonicからm.6(短6度)の音程)時、Sub-dominantと区別してSub-dominant minor と呼ばれます。


Chord Analyseに際しては【SDm】と表示されます。


本来はminor keyにのみ現われますが、Major keyにおても同主短調のSub-dominant minor chord を一時的に借用して使用する事ができます。

minor Diatonic Chords の機能

minor key においてもほぼ Major key の時と同様に考えられます。しかし三種類の scale が用いられる為、 各々次の様な点が異なります。

●IIとIVのChordsに関して。

scale上の第6音がNaturalの時、(melodicminorscale上にIV7として現われる)Sub-dominant機能、第6音がFlatの時、(natural minor scale、harmonic minor scale上にIVm7
として現われる)Sub-dominant minor機能【SDm】と分類されます。

●VIIのChordに関して。

scale上の第7音がNaturalの時、(harmonic minor scale、melodic minor scale上にVIIdim
VIIm7(b5)として現われる)Dominant機能、第7音がFlatの時、(natural minor scale上に bVII7として現われる)Sub-dominant minor機能【SDm】と分類されます。

●VIのChordに関して。

Scale上の第6音がNaturalのとき、(Melodic minor Scale上にVIm7(b5)として現れる)Tonic機能、第6音がFlat のとき(natural minor Scale、Harmonic minor Scale上にbVI△7として現れる)Sub-dominant minor機能【SDm】と分類されます。

●IIIのChordに関して。

bIIIのchordはminor keyでは全てFlatとなり、(natural minor scale上にbIII△7として、harmonic minor scale、melodic minor scale上にbIII7(#5)として現われる)Tonic機能【T】に分類されます。

minor Diatonic Chords 機能表

スクリーンショット 2016-05-07 17.06.52

melodic minor scale に於ける下行形は、natural minor scale と重複するので、この表では省略してあります。理論上この様なchordの分類がなされるが、Dominantの代理和音であるVIIm7(b5)、VIIdim及びTonicの代理和音であるbIII△7(#5)等の和音が使用される事は稀でしたが、徐々に使用される傾向にあります。とくにContemporary Jazz においては多用されます。

 



→ Dominant Motion (1) へ進む